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映画 "シチズンフォー" (Citizenfour)を観て参りました。 [コンテンツ]

昨日、私はアメリカの " 国家安全保障局 " (NSA)による全市民監視体制についてのエドワード スノーデンさんによる告発の過程を記録したドキュメンタリー映画 " シチズンフォー " (Citizenfour)を多くの人に観て欲しいと書きました。

本日2016年6月11日 土曜、日本国内の劇場で一般公開されましたので、私も早速鑑賞してまいりました。

Shibuya_(2016_06_11)_1 東京都の渋谷にある映画館の"イメージフォーラム"の外観を撮影した写真。
東京都の渋谷にある映画館の " イメージフォーラム " (Image Forum)で上映されていましたので、こちらで観させて頂きました。
私は " イメージフォーラム " へ行ったのは今回が初めてです。
整理券を買い、初回の上映を鑑賞致しました。

"Wikipedia" の "Edward Snowden" のEnglish ページのURL:
https://en.wikipedia.org/wiki/Edward_Snowden

"Wikipedia" の "エドワード・スノーデン" の日本語版のページのURL:
https://ja.wikipedia.org/wiki/エドワード・スノーデン

本作品の上映前には、シネマ コンプレックスでは上映しない深いテーマ性のある幾つもの映画作品が紹介されておりました。

今作、 " シチズンフォー " は、元NSA職員で、システム管理者として最高の権限が与えられていた " エドワード スノーデン " (Edward Joseph Snowden)さんが膨大な量の機密データ ファイルを外部へ持ち出し、アメリカのジャーナリストである " グレン グリーンウォルド " (Glenn Edward Greenwald)さんへ渡すところからロシアへ亡命するまでを記録した映像が中心となっております。
また、PRISM, XKeyscore, Temporaなどの凶悪なシステムの存在に関して触れる少しの映像も含まれておりました。
更に、スノーデンさんと同じくNSAで働き、膨大な量の通信データを効率的に分析するシステムの開発及び暗号の分野の研究をしていた " William Edward Binney " さんによる告発の様子も少々描かれておりました。

因みに、 " 膨大な量の通信データを効率的に分析するシステム " とは、日本国内にも設置されているとされる " Echelon " (エシュロン)などのシステムを指します。

"Wikipedia" の "XKeyscore" のEnglish ページのURL:
https://en.wikipedia.org/wiki/XKeyscore

"Wikipedia" の "XKeyscore" の日本語版のページのURL:
https://ja.wikipedia.org/wiki/XKeyscore


"Wikipedia" の "PRISM (surveillance program)" のEnglish ページのURL:
https://en.wikipedia.org/wiki/PRISM_(surveillance_program)


"Wikipedia" の "ECHELON" のEnglish ページのURL:
https://en.wikipedia.org/wiki/ECHELON

"Wikipedia" の "エシュロン" の日本語版のページのURL:
https://ja.wikipedia.org/wiki/エシュロン


"Wikipedia" の "Tempora" のEnglish ページのURL:
https://en.wikipedia.org/wiki/Tempora


"Wikipedia" の "William Binney (U.S. intelligence official)" のEnglish ページのURL:
https://en.wikipedia.org/wiki/William_Binney_(U.S._intelligence_official)


映像では、イギリスの " GCHQ " (Government Communications Headquarters / 政府通信本部)が使用するシステムはアメリカのNSAのシステム以上に攻撃的なシステムであると紹介されておりました。

"Wikipedia" の "Government Communications Headquarters" のEnglish ページのURL:
https://en.wikipedia.org/wiki/Government_Communications_Headquarters

"Wikipedia" の "政府通信本部" の日本語版のページのURL:
https://ja.wikipedia.org/wiki/政府通信本部


この映画はではスノーデンさんの顔に疲れが滲んで行く様子が分かります。
終盤にかけて彼の目の周りの隈が広がって行きました。
史上最大規模の重大暴露を決行する彼等の緊張感が伝わって来ました。
もしも捕われればスノーデンさんは自由を完全に奪われ、人生を失う事になります。最悪の場合は殺害される可能性さえあります。
関係者も長時間拘束されるなど少なからず政府関係組織から圧力を受けていたようです。

この映画は書籍を読んで凡その内容を知っているという方でも是非観て欲しいと思います。
映像は当時の実際の様子を記録したもので、これらの事柄を現実の問題として現実味を伴って実感する事が出来ます。

ドキュメンタリー映画 " シチズンフォー スノーデンの暴露 " (CITIZENFOUR)の公式ウェブサイトのURL:
http://gaga.ne.jp/citizenfour/

ドキュメンタリー映画 " シチズンフォー スノーデンの暴露 " (CITIZENFOUR)の予告映像



ところで、ここからは以前に書いた記事とほぼ同じ内容を掲載致します。

市民に対する盗聴や通信傍受に使用されている機器の例を紹介致します。
アメリカの " Harris Corporation " という軍需企業の製品やサーヴィスは、アメリカ軍や政府関連組織や警察組織やFBIが盗聴活動を行う為に使用するものがあり、そういった製品の例として、 " Stingray phone tracker " という機器があります。
この " Stingray phone tracker " は基地局シミュレーターであり、正規の携帯電話基地局になりすまして電波の届く範囲内の全ての携帯電話の通信内容を傍受し、端末の位置情報を記録する事が出来る装置です。

"Wikipedia" の "Stingray phone tracker" のEnglish ページのURL:
https://en.wikipedia.org/wiki/Stingray_phone_tracker

因みに、私はこの企業が買収した会社のソフトウェア製品を使用する為に最新版をダウンロードしようとしたところ、アカウントの再認証を要求され、再認証が完了するまでに1週間以上の時間が掛ったので問い合わせたところ、私のセキュリティー チェックをしているとの回答がございました。


世界中の市民や政治家は盗聴され、スマートフォンやPCの通信は傍受、分析されております。
Echelon (エシュロン)という通信傍受システムに関する施設も日本国内に複数箇所設置され、日本国内の携帯電話等の盗聴に関わっているとされております。

GPS (全地球測位システム)による市民の位置情報も大量に記録、分析されております。
全世界の携帯電話端末について、少なくとも携帯電話の凡その位置情報は把握されていると言います。

恐らく企業の機密情報研究機関の最新の研究内容等も盗聴、傍受、窃取されているのではないでしょうか。

"Stingray phone tracker" に関する "GIGAZINE" の記事のURL:
http://gigazine.net/news/20160129-disneyland-phone-surveillance/

"ギズモード・ジャパン" の記事 "これがFBIの携帯スパイ装置だ。犯罪捜査とプライバシー保護のバランスとは?" のURL:
http://www.gizmodo.jp/2015/02/fbi.html

また、今回私が鑑賞したドキュメンタリー映画の中でも大陸間を結ぶインターネット通信の為の海底ケーブルの出入口にも盗聴装置が組み込まれている事が示唆されておりました。

そして、映画の中で世界中の国家間ネットワークのインフラストラクチャー上を流れる膨大なデータが傍受されている実態が資料で示されており、特に日本は盗聴及び通信傍受されている通信の数が膨大であるようで、世界地図上で日本は真っ黒になってしまっておりました。

世界的にクラウド サーヴィスが流行しておりますが、例えばクラウド ストレージ サーヴィスでさえもユーザーが暗号化してアップロードしたデータが解析され、内容は分析されているそうです。

サン バーナディーノの無差別銃乱射事件の容疑者が所有していたアップル社のiPhone端末のパスコードのロック解除を巡りFBIとアップル社との間のやり取りが注目されておりましたが、結局FBIは外部の協力を得て端末のセキュリティを破り、内部データを入手しました。
このiPhone端末はエンド to エンドの暗号化等による強力なセキュリティとプライヴァシーの保護を売りにしておりましたが、結局FBIの前には無力でした。

盗聴や傍受や監視や分析は犯罪の防止や捜査に必要と言われる事がございますが、時にはジャーナリストを弾圧したり言論統制や独裁の為に使われ、市民を苦しめる結果と成り得る事を考えておくべきだと思います。

尚、この映画が初めて公開されたのは2014年のニューヨーク映画祭に於いてであり、スノーデンさんによる暴露は2013年の事でした。
全市民監視体制の実態の暴露から3年が経過しており、現在はより高度なシステムでより多くの市民のより多くの情報を窃取する事が出来るようになっている可能性が高いものと思われます。

日本国内に於いては、街中に膨大な数設置されている監視カメラ ネットワークを使用しての個人特定と検索技術が実用化されております。
更に、2014年12月10日には " 特定秘密保護法 " が施行され、言論の自由は脅かされ、政府の不正を告発する事も非常に困難な状況になってしまいました。

"Wikipedia" の "特定秘密の保護に関する法律" の日本語版のページのURL:
https://ja.wikipedia.org/wiki/特定秘密の保護に関する法律

この様な状況は、一般市民がスノーデンさんが暴露した現代の国家や企業の恐るべき実態を見て見ぬ振りをし、目を逸らし、学ぶ事をせず、蔑ろにした結果でもあります。

これは非常に悪い状況です。私達はより真剣にこうしたテクノロジーの悪用について、或いは政府の権力について警戒し、是正して行かなくてはならない筈です。


私は映画を見終わった後、渋谷を歩き廻りました。
Shibuya_(2016_06_11)_2 東京都の渋谷で撮影した幾つかのビルディングの写真。
この写真は本日渋谷で撮影したスナップ ショットですが、当該映画作品及び全市民監視体制には何ら関係はございません。

その後、山手線の列車に乗り新宿駅で下車し、新宿駅出口付近でタレントの " 千原ジュニア " さんのTV番組撮影現場を通り過ぎ、家路に就きました。


->->
[2016年6月13日追記]
現在、 " アメリカ国家安全保障局 " (NSA)や " イギリス政府通信本部 " (GCHQ)が地球規模の盗聴、盗撮、通信傍受、情報収集、分析、等の活動を行っている事が明らかとなっています。
そして、日本政府、特に安倍政権はそれらの諜報活動に非常に協力的で、日本国民のあらゆる情報をアメリカ政府やイギリス政府が秘密裏に収集する事を黙認している状況である事が判りました。
更には " 通信傍受法 " の改正案が2016年5月19日に参院法務委員会で与党などの賛成多数で可決されました。今国会で成立してしまう見通しだそうです。この改正案は通信傍受、盗聴の対象を拡大する内容のものです。
安倍政権下で成立してしまった " 特定秘密保護法 " と合わせ、かつての世界大戦時の大日本帝国や、ソビエト連邦中国などのように、政府が国民を監視し、政府に逆らう市民を排除し、言論統制を行い、独裁体制を構築するような事にも繋がりかねません。
日本の新聞紙やTV局は既に安倍首相の意に沿った人物を社内に送り込まれており、また安倍政権の意向に沿わない報道を行ったTV局の幹部を呼び出して事情聴取を行ったり、報道機関やその報道内容を批判し、自民党の当時の幹事長だった石破茂が特定秘密保護法に反対して街頭行進する市民についてもテロ行為と変わらないなどとする意見を述べるなどし、更には安倍内閣の高市早苗総務相は、テレビ局が政治的公平性を欠く放送を繰り返した場合、電波停止(停波)を命じる事が出来ると発言するなど、報道機関への圧力を強めています。

NSAによる情報収集の実態を暴露したエドワード スノーデンさんは現在もロシア国内の何処かに居るものと思われますが、インターネットを通じて世界中とコミュニケーションをしているそうです。

そして先日、NSAによる情報収集の実態について、週刊誌 " サンデー毎日 " がスノーデンさんにインタヴューを行い、独自の調査結果も交えた記事を世に放ちました。

"毎日新聞" のウェブサイトの "サンデー毎日" の2016年6月8日の記事 "衝撃インタビュー 「日本での諜報活動と驚くべき世論操作」=ジャーナリスト小笠原みどり" のページのURL:
http://mainichi.jp/sunday/articles/20160606/org/00m/040/030000d

私のブログ記事:
安倍政権になってからの危機的な一連の変化。
http://crater.blog.so-net.ne.jp/2016-03-18-1

また、近年インターネット検閲が世界中で常態化して来ています。
インターネット検索サーヴィス大手のGoogleは、以前から中国を始めとする国家による検閲に協力をしている事が報道されており、検索結果の順位もGoogle独自のアルゴリズムにより操作されております。

Googleでは検索単語の入力時に自動補完(オートコンプリート)機能が働きますが、現在では検索単語に人物名を入力した際にその人物に関するネガティヴな単語や文を表示させないように操作しているとの事です。
この措置は自動補完機能により不当な不利益を被る可能性を排除する為でもありますが、同時に政治家の不祥事、悪事についても自動補完の候補に表示されない可能性があります。

"PC Watch" の記事 "Google検索のキーワード予測。人物名の場合は不適切な言葉の組み合わせを意図的に排除" のページのURL:
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1004995.html

また、近年主張されるようになった、 " 忘れられる権利 " への対応として、検索サーヴィス会社に対して申告があった個人に関するネガティヴな記事も検索結果から除外しているとの事です。
EU諸国を始め世界各国でこの措置を行わせる法律が作られ、検索結果に適用させられているそうです。
この操作はGoogleの他、Yahoo! JAPAN等も行っていることが報じられております。

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cheese999

(^_0)ノ 
by cheese999 (2019-02-06 06:15) 

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