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Ubuntu 16.04.1 LTSにアップグレードしました。 [PC]

遂に、2016年7月28日に最新の長期サポート版(Long Term Support)のUbuntuである、Ubuntu 16.04 LTS (Xenial Xerus)のポイント リリース、 " Ubuntu 16.04.1 LTS" のアップグレード通知が有効化されました。

私は29日にUbuntu 14.04 LTSからUbuntu 16.04.1 LTSへアップグレード致しました。

しかしながら、色々と特殊な環境にしてしまっていた私の自作PCでは、アップグレードは問題無くは出来ませんでした。
因みに私のPCのハードウェアについては次のページをご覧下さい。

ブログ記事: 自作PCの構成
http://crater.blog.so-net.ne.jp/2014-11-18

私は既にLinux カーネルをヴァージョン 4.2.0に変更してありました。
また、アップグレード前のNvidia GeForce GTX750のドライヴァーは " Graphics Drivers Team " というPPA (Personal Package Archive)のオープンソース ドライヴァーを利用させて頂いておりました。

まず、私はアップグレード通知のダイアログ ウィンドウからアップグレードしようとして " 今すぐアップグレードする " ボタンを押したのですが、ウィンドウが閉じるだけで何も起こりませんでした。

次にGUI アプリケーション ソフトウェアの " ソフトウェアの更新 " でアップデートを全て済ませた後、同ソフトウェアのアップグレード ボタンを押したのですが、やはり何も始まりませんでした。

そこで " 端末 " を開き、以下のコマンドにてアップグレードを実行致しました。
sudo apt-get update
sudo apt-get upgrade
sudo apt-get dist-upgrade
sudo do-release-upgrade

これで無事、Ubuntu 16.04.1 LTSへのアップグレードが開始されました。

アップグレード完了までには1時間以上は掛かりました。
私の場合は途中で " ttf-mscorefonts " という、マイクロソフト社提供のTTF (True Type Font)のEULA (End User Lisence Agreement / 末端利用者向け使用許諾契約書)が表示されましたが、私はこれを使用しないので拒否して先に進めました。
他にも何度か " Yes / No " の問い掛けがございましたので、定期的に画面を確認しながら待ちました。

途中で、 " Secure Boot " (セキュア ブート)に関係する、 " shim-signed " というパッケージに関して、以下の様な内容のメッセージが表示されました。

->->
" UEFI Secure Boot " が有効(Enable)になっている。UEFI Secure Bootはサードパーティ (Third-party)製ドライヴァーの使用と互換性が無い。
UEFI Secure Bootを無効にするとサードパーティ製ドライヴァーを使用出来る。
UEFI Secure Bootを安全に無効にする為に、まずは使い捨てのパスワードを設定し、再起動後にそのパスワードで利用者の確認をする必要がある。
パスワードが認証されればUEFI Secure Bootは無効になり、サードパーティ製ドライヴァーを使用出来るようになるが、これを行わないとサードパーティ製ドライヴァーは利用出来ない。
<-<-

実はアップグレード前に行ったアップデートの際に " shim-signed " の処理中にGUI アプリケーション ソフトウェアの " ソフトウェアの更新 " がフリーズしてしまい、仕方無くPCを再起動した後に、 " 端末 " を開き、 " sudo dpkg --configure -a " で未設定のパッケージの再設定を実行したところ、上記メッセージが表示されたのですが、パスワードの設定をせずに済ませてしまいました。
その後、Ubuntu 16.04.1 LTSへのアップグレード時に再び同メッセージが表れた次第です。

ところで、 " shim-signed " というパッケージは、説明によると、 " Secure Boot chain-loading bootloader (Microsoft-signed binary) " であるとの事です。
以下、私の認識ですが、多分に間違っているかもしれません。
" UEFI Secure Boot " はUEFI対応のWindows OSがインストールされたPCについて、Microsoft社など信用されているところが署名したブート ローダーやカーネル、ドライヴァー プログラムだけが使用出来るようにする為の仕組みであるようです。
Windows OSとUbuntu OSが共にインストールされたデュアル ブート環境などでは、Ubuntu提供元のCanonicalが署名したり、またはMicrosoft社に署名をして貰ったり、有効なディジタル キーをCanonicalが購入したり、有効なディジタル キーのあるブート ローダー コードを使用したりする事でUEFI Secure Bootが有効の状態でUbuntuとサードパーティ製ドライヴァーが動作するようにしていたようです。
ここで、DKMSが問題となります。
DKMS (Dynamic Kernel Module Support)はカーネル ソース ツリーの外部にあるソースのLinux カーネル モジュールを自動的に生成する為の仕組みだそうです。
DKMS モジュールは新しいカーネルがインストールされた時に所有者のマシン上でコンパイルされ、リビルドされる為、これにはCanonicalなどは署名出来ません。
Ubuntu16.04 LTSからはUEFI Secure Bootに関して、ファームウェア、ブート ローダー、OS カーネル、カーネル モジュール、デヴァイス ドライヴァーなどの安全性の検証に以前より厳格な要求をするようになったようです。
その為、UEFI Secure Bootを無効にしないとサードパーティ製ドライヴァーが動作しない場合があるようです。

私の環境で問題になったのは、 " Nvidia Graphics Driver " でした。
私はUEFI Secure Bootを無効にする為に8桁から16桁の使い捨てのパスワードを設定し、アップグレードを続行致しました。

アップグレードを完了する為に再起動を促すメッセージが表れたので、PCを再起動致しました。
そして、UEFI Secure Bootを無効にする為の使い捨てパスワードを確認する画面が表示されました。
パスワードの何番目かの文字を入力せよとの指示があり、これを入力する操作が何度か繰り返された後、確認が出来たとの表示がございました。そして起動プロセスが進みました。
ところが、ここで問題が発生致しました。
" ログイン ループ " です。
起動時のGUIのログイン画面で、端末のパスワードを入力しても、一瞬画面が黒くなった後、直ぐに元のログイン画面に戻ってしまいます。
何度パスワードを入力してもログイン画面に戻される状態です。
今回直面したログイン ループではゲスト ユーザーに切り替えてもログイン出来ませんでした。
ゲスト ユーザーでログイン出来る場合は、ユーザー設定が壊れている事が原因ですので、ユーザー設定を修復しますが、今回の原因は異なるようです。

ログイン画面の解像度が低くなってぼやけた低解像度な画面になってしまっていた事から、やはりNvidiaのヴィデオ カードのグラフィックス ドライヴァー関係の問題であろうと思いました。
" Ctrl + F1 " キーでCUI仮想コンソールのTTY1にログインして別のグラフィックス ドライヴァーをインストールして再起動するなどしてみたのですが改善致しませんでした。
どうやら正しくUEFI Secure Bootを無効化出来なかった事が原因なようですので、これを無効化する事に致しました。
但し、Windows OSがプリインストールされたメーカー製PCはこれを無効化出来ない場合があるようです。
また、Windows 10などとUbuntu 16.04をデュアルブートしたい場合も、UEFI Secure Bootの無効化をWindows OSが許さない為、これも出来ません。
私は自作PCでUbuntu 16.04 LTS単体での使用ですので、UEFIの設定でこれを無効化出来ます。

PC起動時に " Esc, F2, Del " などのキーを押してUEFI (リッチなBIOS)の設定画面を表示させ、そこからUEFI Secure Bootを無効に致します。
私はAsusのマザーボードを使用しているので、 " Boot " タブの " Secure Boot " の項目の " OS Type " の項目を " Windows UEFI mode " から " Other OS " にし、 " Boot " タブの " CSM (Compatibility Support Module) " を " Enabled " にしてから設定を保存して起動致しました。

すると今度は画面の解像度が正常になり、ログイン パスワードを入力すると正しくログイン出来ました。
只、初回の起動には少々時間が掛かりました。

待ちに待ったUbuntu16.04.1ですが、見た目の変化はスクロール ボックスが変わった事やテキスト エディターの " gedit " のボタンやメニューが変わった事位しかまだ分かりません。

USB オーディオ インターフェイスの " CREATIVE USB Sound Blaster Digital Music Premium HD " の光ディジタル出力から音声が正常に出力出来ておりますし、不具合は今のところ全くございません。

過去のブログ記事: Ubuntu LinuxとUSB Sound Blaster Digital Music Premium HDで音を出せた。録音出来た。
http://crater.blog.so-net.ne.jp/2014-09-18-1

アップグレード時に無効にされたPPAも有効化致しました。

これから数年間はこの環境でPCを使用出来そうです。

ところで、UEFI Secure Bootを無効化しない場合は、サードパーティー製のドライヴァーなどが使用出来ない場合がある訳ですが、これは困る人も居るのではないかと思います。

->->
[同日追記]
Ubuntu 16.04.1にアップグレード後、私の環境では、新たにインストールされた " Ubuntu Software " というソフトウェア管理ツールが起動しないようです。暫く経てばバグの修正が行われるでしょうが、それまでは従来の " Ubuntu ソフトウェア センター " を使用する必要がありそうです。
<-<-

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