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スイスで "ベーシック インカム" 制度導入の賛否を問う国民投票が行われました。 [その他]

スイスで " ベーシック インカム " 制度の導入の賛否を問う国民投票が実施されました。
この国民投票は以前から日本国内でも注目を集めていたものです。

"NHKニュース" の記事 "スイス 国民投票で「ベーシックインカム」導入否決" のURL:
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160606/k10010547381000.html

"TBS News i" の記事 "スイス「ベーシック・インカム」国民投票で否決" のURL:
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2790673.html

" ベーシック インカム " 制度では、全ての国民に対して無条件で毎月一定額のお金が支給されます。
それと引き換えに、生活保護や失業保険、年金は無くなります。

この制度では基本的な生活を送るのに充分な額のお金が支給されるので、安心して様々な活動や仕事に取り組む事が出来、特に成功可能性が未知数でリスクの高い仕事に挑戦出来るようになり、人々の活動が活発化するといった利点が考えられます。
また、社会保障の支給条件が一律になる為、多数の制度や個別の審査などが不要になり、行政が非常に効率化するといった利点も考えられます。
そして、人工知能やロボットの高度化に伴い、労働の場が奪われつつある中、過剰な競争により疲弊する末端の労働者や求職者達を苦しみから救う事が出来ます。

一方、労働意欲が低下して仕事を行わなくなる可能性、高収入を動機として困難な職業に就いていた人がより楽な仕事に転職してしまう可能性、ベーシック インカムが導入されていない諸外国から多くの人々が流入して来てしまう可能性などの不利な点が考えられます。

今回の国民投票の結果、賛成は23.1%で、反対は76.9%となり、ベーシック インカム制度の導入は否決されました。
まだこの制度を導入した国は無く、国の仕組み、経済の仕組みが大きく変わる可能性がある為、スイス国民もまだ心の準備が出来ていないという事でしょう。
ですが、今後、人工知能やロボットの高度化は止めど無く進み、幾つかの職業は数年以内にそれらに代替され、今後数十年といった時間で見れば、現在ある全ての職業の凡そ半分が人工知能やロボットに置き換えられてしまうとの予測があります。
こうなってしまった時には地球上の数十億人の人々が失業します。
この時、ベーシック インカム制度を導入しないといった選択肢は恐らく無いでしょう。
今後、世界の先進国の幾つかは部分的に小規模なベーシック インカム制度導入の社会実験を行う予定があるそうです。
人工知能やロボットが今よりも多くの人間の仕事、特に人間がやりたくない様な仕事を代替出来るまでに高性能化した時点で、ベーシック インカム制度は社会に受け入れられる事になるでしょう。


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