AviStackなるソフトウェアで月の写真を処理してみた [天体望遠鏡と天体写真]
昨日25日の午前0時過ぎ頃に、寒風吹き荒ぶ中、2階のベランダへいつもの自作天体望遠鏡を出してお月様を撮影致しました。
https://farm9.staticflickr.com/8620/16114821157_1f7da5e1f7_o.png
自作天体望遠鏡とDSC-RX100で撮影した月の写真を画像処理したものです。
よろしければ写真の下のURLにあるオリジナル サイズの画像も御覧下さい。
下弦の月で、月相は半分よりやや大きいくらい。風がやや強く、雲が速く流れておりました。
月の出が24日の22時54分で、まだかなり東の方にあったので、これまでの南側のベランダではなく廊下の先の東側のベランダを利用しました。
ところがこちら側は出入り口付近が狭くて大きな自作天体望遠鏡を設置するのは一苦労でした。
目で直接望遠鏡を覗いて見える月はとても美しく、多数のクレーターが粒立ち、見応えがありました。
観望した後、早速コンデジのDSC-RX100をブラケットで固定して、焦点を合わせ、多数の写真を撮影しました。
望遠鏡を撤収した後、PCにて撮影した写真を観てみると、なかなか良く撮れていました。
やはり月相が半分程の月は陰影がはっきりしており、クレーターが際立って見えます。
ところが、幾枚もの写真を見比べると、クレーターの位置や形がそれぞれ異なって見えました。
おそらく、風による大気の揺らぎと、ベランダのドアを開けていた事による暖かい空気の流れで像がゆらゆらと揺れてしまったのだと思います。
そこで、天体写真用の合成ソフトを使って、より綺麗な画像を作成しようと考えました。
まず、以前から知っていたRegiStax6という有名な無料ソフトウェアを使おうとしたのですが、画像が大きい為にメモリー関係のエラーが出てこれは使用できませんでした。
このソフトウェアはどうやら2GBまでしかメモリーを利用できないようでした。
そこで、もう一つの有名なAviStack2という無料ソフトウェアがある事を知り、これを用いました。
[後日追記]
->->
AviStack2は古いソフトウェアであり、実行に必要なIDL仮想マシンを開発していたExelis VIS社は2015年5月29日に、軍事ソリューション及び盗聴機器開発も手掛ける企業により買収されております。私が使用しているのは買収前にダウンロードしたものです。
<-<-
"AviStack2" の公式ウェブサイトのURL:
http://www.avistack.de/
AviStack2はとても優秀なソフトウェアで、AVI形式の動画ファイルやPNG, JPG, BMP, TIFF, JP2の画像ファイルが標準で読み込めます。
また、私が用いたように5472 x 3648[pixels]等の大きな画像ファイルも扱えます。
ただ、残念な点もあります。私のPCのCPUはIntel Core i7-3770Tで、4コア、8スレッドでターボ ブースト クロック3.7[GHz]、TDP 45[W]なのですが、論理コア8個の内4個までしか利用できず、また効率が低くて、CPU使用率をタスクマネージャーで見ると14[%]程しか使用していませんでした。
その為、5472 x 3648[pixels]の画像ファイルを8枚コンポジットした際、処理完了までに数時間掛かりました。
もしもマルチスレッド処理効率が良ければ1時間以内にできたと思います。
また、使用する画像ファイルが数枚だけの場合では"CONVOL: incompatible dimensions for array and kernel."というエラー メッセージが出て異常終了してしまいました。
どうやら5枚以上の画像が必要なようです。
そして、結果ですが、何度かパラメーターを変えながら試してみたところ、僅か8枚の画像からかなりきれいな写真が出力できました。
例として未加工の画像を以下に掲載致します。
https://farm8.staticflickr.com/7556/16114851437_9ff97bb33f_o.jpg
縮小状態では良くは判りませんが、写真の下のURLにあるオリジナル サイズの画像で表示すると処理後のものとの違いがはっきりと判るかと思います。
尚、この自作天体望遠鏡に関しては次の記事を御覧下さい。
記事: 自作天体望遠鏡が遂に完成しました
http://crater.blog.so-net.ne.jp/2013-08-14
(おまけ)
主鏡筒の対物レンズ側から鏡筒内を撮影致しましたので、その写真を掲載致します。
https://farm9.staticflickr.com/8620/16114821157_1f7da5e1f7_o.png
自作天体望遠鏡とDSC-RX100で撮影した月の写真を画像処理したものです。
よろしければ写真の下のURLにあるオリジナル サイズの画像も御覧下さい。
下弦の月で、月相は半分よりやや大きいくらい。風がやや強く、雲が速く流れておりました。
月の出が24日の22時54分で、まだかなり東の方にあったので、これまでの南側のベランダではなく廊下の先の東側のベランダを利用しました。
ところがこちら側は出入り口付近が狭くて大きな自作天体望遠鏡を設置するのは一苦労でした。
目で直接望遠鏡を覗いて見える月はとても美しく、多数のクレーターが粒立ち、見応えがありました。
観望した後、早速コンデジのDSC-RX100をブラケットで固定して、焦点を合わせ、多数の写真を撮影しました。
望遠鏡を撤収した後、PCにて撮影した写真を観てみると、なかなか良く撮れていました。
やはり月相が半分程の月は陰影がはっきりしており、クレーターが際立って見えます。
ところが、幾枚もの写真を見比べると、クレーターの位置や形がそれぞれ異なって見えました。
おそらく、風による大気の揺らぎと、ベランダのドアを開けていた事による暖かい空気の流れで像がゆらゆらと揺れてしまったのだと思います。
そこで、天体写真用の合成ソフトを使って、より綺麗な画像を作成しようと考えました。
まず、以前から知っていたRegiStax6という有名な無料ソフトウェアを使おうとしたのですが、画像が大きい為にメモリー関係のエラーが出てこれは使用できませんでした。
このソフトウェアはどうやら2GBまでしかメモリーを利用できないようでした。
そこで、もう一つの有名なAviStack2という無料ソフトウェアがある事を知り、これを用いました。
[後日追記]
->->
AviStack2は古いソフトウェアであり、実行に必要なIDL仮想マシンを開発していたExelis VIS社は2015年5月29日に、軍事ソリューション及び盗聴機器開発も手掛ける企業により買収されております。私が使用しているのは買収前にダウンロードしたものです。
<-<-
"AviStack2" の公式ウェブサイトのURL:
http://www.avistack.de/
AviStack2はとても優秀なソフトウェアで、AVI形式の動画ファイルやPNG, JPG, BMP, TIFF, JP2の画像ファイルが標準で読み込めます。
また、私が用いたように5472 x 3648[pixels]等の大きな画像ファイルも扱えます。
ただ、残念な点もあります。私のPCのCPUはIntel Core i7-3770Tで、4コア、8スレッドでターボ ブースト クロック3.7[GHz]、TDP 45[W]なのですが、論理コア8個の内4個までしか利用できず、また効率が低くて、CPU使用率をタスクマネージャーで見ると14[%]程しか使用していませんでした。
その為、5472 x 3648[pixels]の画像ファイルを8枚コンポジットした際、処理完了までに数時間掛かりました。
もしもマルチスレッド処理効率が良ければ1時間以内にできたと思います。
また、使用する画像ファイルが数枚だけの場合では"CONVOL: incompatible dimensions for array and kernel."というエラー メッセージが出て異常終了してしまいました。
どうやら5枚以上の画像が必要なようです。
そして、結果ですが、何度かパラメーターを変えながら試してみたところ、僅か8枚の画像からかなりきれいな写真が出力できました。
例として未加工の画像を以下に掲載致します。
https://farm8.staticflickr.com/7556/16114851437_9ff97bb33f_o.jpg
縮小状態では良くは判りませんが、写真の下のURLにあるオリジナル サイズの画像で表示すると処理後のものとの違いがはっきりと判るかと思います。
尚、この自作天体望遠鏡に関しては次の記事を御覧下さい。
記事: 自作天体望遠鏡が遂に完成しました
http://crater.blog.so-net.ne.jp/2013-08-14
(おまけ)
主鏡筒の対物レンズ側から鏡筒内を撮影致しましたので、その写真を掲載致します。
2013-12-26 23:44
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